今さら感がありますが、8月28日に東京・日本橋にオープンした「アートアクアリウム」で、展示されている各種金魚に病気や寄生虫が多発しているという問題が浮かび上がっているそうだ。
来場者の感想からは各種の病気・規制中が蔓延する劣悪な飼育環境をうかがい知ることができる。
一度は見に行きたいと思っていたアートアクアリウム、会場まで結構時間がかかるので実現できずにいたのですが見るだけで気分が悪くなったかもしれないなぁ。
舞い泳ぐ魚たちはきらびやかなのだが
夏の風物詩として、水槽内を優雅に泳ぐ金魚を観賞することは一服の清涼剤でもあるんですが、主役たる金魚達が病気まみれ、寄生虫まみれではアート以前の問題です。
いやしくも金魚たちを使って収入を得ようとしているのですから,主役の金魚たちには最大の敬意を払ってもらいたいものです。
ツイッターでも現状について否定的なものも数多く見られます。
金魚かわいそうで
なんか嫌だな、、、https://t.co/atmnP2uUUy— minmin (@minmin880088) September 28, 2020
申し訳ありませんが……、
これらの白点病の蔓延についてご説明頂けませんでしょうか……。厳しいことを言わせていただきますが、入場料を取っているのにも関わらず、弱ってもう長くない子達の姿を一般客に提示するのは アート としても、
アクアリウム としても失格だと思います………。 pic.twitter.com/vyN4rmxQOQ— 魚澤 (@A0Pw5VnWXaDtOIP) September 3, 2020
アクアリウムをたしなんでおられる方ならすぐにわかるでしょうが、上の写真を見ると重度の白点病ですね。会場までの運搬によるストレスや過密飼育によるストレスが原因で一気に広がってしまったのでしょう。こうなると病魚を処分するしかないと思いますが、この環境だといれかえられる金魚が新たに感染してしまうのでこのまま放置していると早晩全滅してしまうのではないですか。根本的に環境を改善しないとどうしようもないでしょう。
白点病にかかった金魚を治療するのも大変だよ
白点病の金魚を治療するのはそれなりの手間と時間が必要です
- 白点病の治療は、まず多めの換水をしてから魚病薬(メチレンブルーやグリーンFリキッド)を規定量投入し水温を28〜32℃にあげ、金魚の体表から白点が消滅するのを待つ。
- こうすることで水中を遊泳している子ムシは死滅したはずです。
- 高水温に弱い白点病の親虫(病菌)が金魚から離れて水槽の下部へ落ちているだけ(死んだわけではない)なので、この状態で金魚だけを静かにすくい別の汚染されていない水槽へ移す。静かにやらないと白点病を水槽内に再度ばらまくことになってしまうので、あくまでそ〜っと静かに行います
- 金魚のいなくなった水槽を徹底的に掃除・消毒して飼育環境を再構築する
1つの水槽だけでもこれだけ手間がかかるのですから会場全体となるとどれだけの手間と費用がかかるか見当もつかないでしょうね。
それからイカリムシやウオジラミなどの寄生虫は魚病薬で退治しようにも先に魚の方が参ってしまうのでなかなか手強いでしょう。
現在は改善されたといわれているようですが…
状況が本当に改善されたのかわかりませんが、そうあって欲しいとは思います。
でも主催者側の言い分がこれではね。
昔から思っているけど、金魚の大虐待展示。人間のエゴのために3万匹の金魚の命が使われる。こんな扱いを受けた金魚は殆どが命を落とすことだろう。 #アートアクアリウム #虐待 #金魚 https://t.co/HCCZFLq3Go
— toshi (@toshi33731) September 9, 2020
世界一幸せで愛情を受けている金魚だったのか、知らなかった。
そのご褒美が白点病やイカリムシでは笑えません。
一時休館して根本的な改善が必要では…
ここまでひどくなった白点病を治すのも大変でしょうが、イカリムシやウオジラミに寄生されている魚もいるようなので小手先の対処では駆逐は不可能でしょう。
環境改善を行う気持ちがあるのなら一時的に休館した上で飼育水の循環システム全体の消毒と魚たちの入れ替えが必要でしょう。
でもやらないでしょうね。お金かかるから。
それにしてもこれがアートだとはとてもじゃないが思えない…。
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